大好きな金城一紀のザ・ゾンビーズ・シリーズの第1弾『レヴォリューション No.3』を文庫化を機に再読しました。

以前読んだ時の印象は、とにかく痛快な青春小説というものでした。

主人公とその仲間たちは、おちこぼれ男子高に通っており、その偏差値が脳死と判定されてしまう血圧値ほどしかないこと、または殺しても死にそうにないことなどから周囲の人々からは“ゾンビ”と呼ばれている。そんな彼らが、ある目的のために一致団結、結成したのが”ザ・ゾンビーズ”。

その目的とは、彼らの高校の近くにある良家の子女が通う聖和女学院の学園祭に侵入し、そこの女生徒をナンパすること。そして、勉強の得意な遺伝子を獲得すること(笑)。

そんなザ・ゾンビーズが色んな騒動を巻き起こし、または騒動に巻き込まれる様子が面白おかしく描かれているのです。

ところが、不覚にも私はこの小説を読んで少なくとも3回は涙を浮かべてしまいました。

ザ・ゾンビーズの面々は徒党を組むのを好まないので普段はバラバラなのですが、いざ全員が集まると仲間のためなら何でもやってやろうという強い絆で結ばれているのです。そんな彼らが互いを思う場面に思わずじーんとしてしまうのです。

これは、たぶん再読だから余計に感情移入してしまったせいだと思います。歳をとって涙もろくなったせいではないはず・・・。

主人公の南方、舜臣、ヒロシ、アギー、萱野、山下、ドクター・モローなどそれぞれに魅力溢れるキャラクターがたくさん登場するこのシリーズにすっかりはまってしまった後での再読ですから。

ちなみに私の一番のお気に入りはちょっとクールでめちゃくちゃケンカが強い舜臣です。一番笑わせてくれる愛すべきキャラクターは、もちろん“史上最弱のヒキを持つ男”山下です。山下のエピソードを読むだけで楽しい気持ちになれるんですから、南方が言うとおり「山下は偉大」です。

ようやくシリーズ第1弾の『レヴォリューション No.3』が文庫化されたわけですが、出来れば第2弾、3弾と文庫化されることを期待しています。特に第2弾『フライ,ダディ,フライ』は舜臣が大活躍しているので早く文庫化して欲しい!

ところで、この文庫の帯や角川文庫のサイトで、今月の角川文庫編集長として金城一紀さんがおすすめの角川文庫6冊を紹介しています。好きな作家が薦める本ってついつい読みたくなってしまうんですよね。
なかでもリチャード・スタークの『汚れた7人』と阿佐田哲也の『雀鬼くずれ』が気になってます。阿佐田哲也の小説は今までにも何度か読んでみようと思ったことがあるのですが、麻雀が分からなくても大丈夫なのか?というのがあって未だに手を出せずにいます。

レヴォリューション No.3 (角川文庫)
金城 一紀
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