宮部みゆきの小説にも好きな作品がたくさんあるのですが、そのひとつがこの『淋しい狩人』です。

東京の下町にある小さな古書店“田辺書店”の店主イワさんと、その孫で高校生の稔。『淋しい狩人』は、この田辺書店を舞台に繰り広げられる大小様々な事件を、イワさんと稔が解いていくという連作短編集です。

全部で6編の短編が収録されているのですが、その中には、いかにも宮部みゆきらしい、人間の裏側を暴き出すような、ぞっとするような事件が起きていたりします。

ですが、この作品では、事件そのものよりもむしろイワさんと稔、二人の漫才のようなやりとりが好きなので、一度読んで、もう謎が分かってしまった後でも、また読み返したりしています。
ちょっと高校生とは思えないくらい可愛らしい稔ですが、連作短編らしく、稔も作品の中で成長しており、だんだんとおじいちゃん離れしていく様子は、読んでいる私もイワさんと同じくちょっぴり淋しく思ったりしながら読みました。

宮部さんの長編小説をガッツリ楽しむのもいいですが、ちょっと軽い気持ちで楽しめる連作短編集もいいです。

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