私が日頃好んで読むのは、ほとんど国内小説で、海外小説はそんなに読みません。でも、ふと海外の、しかもミステリー小説が読みたくなる時があります。どうも、私には年に何度かそういう時期があるみたいで、そういう時は、何冊か続けて海外小説を読んだりします。

この『幻の女』は、よくミステリー小説のガイドブックなどに、「古典的名作」などと紹介されていて、以前から気になっていた小説でした。

主人公のヘンダースンが外出先から家に帰ると、喧嘩別れした妻が何者かに殺害されていた。妻の首にはヘンダースンのネクタイが巻きついており、たちまち彼は容疑者にされてしまう。アリバイさえ証明出来ればいいのだけれど、事件が起きた時に街で知り合い、ヘンダースンと行動を共にした“幻の女”は見つからず、死刑執行の日が迫る!というのが、あらすじなのですが、これがもう、まさかの結末でした。

真犯人については、それはないでしょーーって思わずツッコミたくなる気もしましたが、ラストに至るまでの、“幻の女”の正体に徐々に近付いていく、その展開はかなりスリリングで楽しめました。かなり昔の作品のようですが、訳が良かったのか、私は古臭さを感じませんでしたし、重厚で読み応えのある小説でした。

幻の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 9-1))
ウイリアム・アイリッシュ
早川書房
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今回初めてウイリアム・アイリッシュの作品を読んだのですが、ウイリアム・アイリッシュは、もうひとつ別の、コーネル・ウールリッチという名義でも作品を残しているんですね。『幻の女』がかなり面白かったので、機会があれば別の作品も読んでみたいと思います。
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