殺された妻の復讐に燃える男・鈴木。しかし、鈴木の入念な復讐計画も空しく復讐相手が「押し屋」と呼ばれる殺し屋によって殺害されてしまう。「押し屋」を追う事になった鈴木、さらに2人の殺し屋「鯨」と「蝉」もそれぞれに「押し屋」を追う。

これはダーク!前の記事の村上春樹の『アフターダーク』よりダーク。それにこれは伊坂幸太郎と村上春樹の世代の違いなのだろうけど、こっちの方がドライでクールでカッコイーと私は思う。決して『アフターダーク』が悪いとかじゃないですよ。ただ、例えば『グラスホッパー』の登場人物の一人、蝉の言葉遣いひとつを取っても普通に若者らしくて無理をしてない感じがするんです。『アフターダーク』のカオル、コオロギ、コムギと違って。

これはもう伊坂さん得意の手法と言ってもいいと思いますが、鈴木、鯨、蝉3人の視点から交互に描かれており、接点のなかった3人が「押し屋」を追う事で徐々に近付きやがて決着の時を迎えます。このスリルある展開はさすがです!続きが気になって気になって、一度読み始めたら最後まで止められません!!この『グラスホッパー』はそれくらいスピード感があると思います。

そしてこれまた毎回同じような事を書いていますが、この伊坂作品にも当然お気に入りの登場人物がいます♪それは鈴木でも鯨でも蝉でもなく、槿。槿は『オーデュボンの祈り』だと桜、『陽気なギャングが地球を回す』だと成瀬みたいに変わってるけどクールなキャラクター。つまりとっても私好みのキャラクターなのです。

うーん、伊坂作品はどれを読んでも面白いなぁ♪どんどん文庫化されないかな。『魔王』の文庫化が待ち遠しい。

グラスホッパー (角川文庫)
伊坂 幸太郎
角川書店
売り上げランキング: 1031
スポンサーリンク
関連記事