ローレンス・ブロックのマット・スカダーシリーズ第二弾『冬を怖れた女』。第一弾の『過去からの弔鐘』の感想(コチラ)で、渋いスカダーと、作品に漂う暗さが好きだと書きましたが、この『冬を怖れた女』では、そのスカダーの渋さが薄れて、甘くなっちゃってます。ある女性に一目惚れしてしまうんです。しかも、都合よく相手もスカダーに会った瞬間に惹かれているという状況。悪くはないのですが、もうちょっとクールなスカダーで...

お昼にテレビを観ていたら、藤子不二雄Aの『まんが道』のことがチラッと出てきたので、久しぶりに読みたくなって、午後からずーっと読んでいました。私が持っているのは中公文庫版。漫画文庫って、昔の漫画を読みたくなった時に簡単に揃えることが出来きて便利ですよね。『まんが道』を買ったのは、もう随分前のことですが、何度読んでも面白いです。主人公は満賀道雄(藤子不二雄A)。満賀は才野茂(藤子・F・不二雄)と出会い、...

ロス・マクドナルドの名前を知ったのは、村上春樹の『象工場のハッピーエンド』の中でだったと思います。ちょうど私が村上春樹にどっぷりハマっていた時で、村上春樹が好きだというロス・マクドナルドのリュウ・アーチャーものを是非読んでみたいと思って、あれこれ調べたところ、様々なミステリーガイドブックなどでも紹介されていた『さむけ』が一番面白そうだったので、早速読んでみることに。普段はシリーズものだと、まずは第...

けらえいこの『あたしンち』は、ずーっと買い続けているマンガなのですが、だいたい1年に1冊のペースで発売されるので、うっかり発売日を知らずにいて、気付いたら新刊が出ていたなんてことがよくあります。この14巻も、どうやら10月に発売されていたようなのですが、全く知らず、つい先日ようやく気付いて慌てて買いました。私がいつもチェックするのは文庫の新刊情報なので、マンガの発売日は知らなかったのです。最近、書店に行...

『キッチン』を読むとカツ丼を食べたくなる・・・そんな感想をあちこちで目にしていたけれど、中学生の時に一度『キッチン』を読んでいた私にはカツ丼がどこで登場したのかすら覚えていませんでした。『アムリタ』を読んで、「よしもとばなな面白いかも」と思って次に再読したのが『キッチン』。こんな話だったんだ。すっかり内容を忘れていました。私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う。という一文で始まる『キッチン』。...

昨日のテレビ番組『ぴったんこカン・カン』に女優の吉行和子さんと冨士真奈美さんが出演しているのを見ました。お二人揃っての出演って久しぶりに見たような気がします。相変わらず言いたい放題好きな事を言い合うお二人に思わず笑ってしまいました。ただ、そこに岸田今日子さんの姿がないのはやっぱり残念でした。以前、岸田今日子さん、吉行和子さん、冨士真奈美さんの三人がテレビ番組に出演しているを見ていて、私の母が「お母...

私が中学生の時に吉本ばななの小説がブームになっていました。私自身は当時吉本ばななに、というより小説を読むということに対してあまり興味がなかったので、書店で吉本ばななの本を手に取ることはなく、もっぱらマンガに夢中でした。ところが、友人に薦められて牧瀬里穂主演の映画『つぐみ』を観たのがきっかけで、原作『TUGUMI』の単行本を買って読んでみたら、これが面白くてすいすい読める。2つ上の姉の部屋に『キッチン』や...

1月に乃南アサの女刑事音道貴子シリーズの『風の墓碑銘』(上)・(下)が文庫化されるということもあり、久しぶりにシリーズ第1弾となる『凍える牙』を読み返しました。このシリーズの作品の中では、やはりこの『凍える牙』が私は1番好きです。深夜のファミリーレストランで、突然客の男が炎に包まれ、一瞬にして火だるまに。店員も他の客も一体何が起きたのか分からないまま、パニック状態で店の外に逃げ出した。警視庁機動捜査...

『ノルウェイの森』の次に読んだ村上春樹の作品は、多分この『カンガルー日和』だったと思います。初めて『カンガルー日和』を読んだ時は、正直言って面白くないと思ってしまいました。『カンガルー日和』には、一編10ページ前後の短いショートストーリーが18編収録されています。そのほとんどが、不思議なストーリーで、一作品がとても短いだけに不思議なままに終わってしまいます。村上春樹独特の世界に慣れていれば、「村上春樹...

江國香織の『泣く大人』に収録されている『くつろぎの時間』というエッセイに以下のようなくだりがありました。お風呂の中で読み耽る推理小説。実際、これ以上の幸福はない。フレデリック・ブラウン、クレイグ・ライス、T・J・マグレガー、フェイ・ケラーマン。みんな、お風呂で読んだ。ジョイ・フィールディングも、パトリシア・コーンウェルも。私は、これを読んでクレイグ・ライスという作家がいるということを知ったのです。さ...