よしもとばななの『チエちゃんと私』、これ好きです。先日買った文庫3冊(他2冊は長嶋有の『夕子ちゃんの近道』と角田光代の『しあわせのねだん』)はどれも私にとってはアタリでした。『チエちゃんと私』は、私の好きなよしもとばなな作品のひとつ『海のふた』に似ている気がします。主人公のカオリは四十ニ歳、従妹のチエちゃんは三十五歳。二人が一緒に暮らし始めて六年になる。チエちゃんの母親、つまりカオリのおばさんが亡く...

何度目かの再読。よしもとばななは好きな作家、よく読み返すのは初期の作品が多いです。この『哀しい予感』は特に好きな作品のひとつ。優しい両親と大好きな弟の哲生と暮らす19歳の弥生。けれど、彼女はあることに薄々気付き始めていた・・・。どこか変わった、けれど美しいおばのゆきの。弥生はある日家出をしてゆきのの家を訪ねる。その時には、弥生はもう確信していた。ゆきのはおばではなく、弥生の姉だと。今までずっとおばだと...

私の手元にある文庫の帯には次のように書いてあります。これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好きです。これが書けたので、小説家になってよかったと思いました。なるほど、そうなのか。そういえば、以前、雑誌『ダ・ヴィンチ』(2004年5月号)で『ハチミツとクローバー』でおなじみのマンガ家羽海野チカさんが、この『デッドエンドの思い出』について寄稿していたなぁ。『デッドエンドの思い出』は、表題作をはじめとする全5...

『キッチン』を読むとカツ丼を食べたくなる・・・そんな感想をあちこちで目にしていたけれど、中学生の時に一度『キッチン』を読んでいた私にはカツ丼がどこで登場したのかすら覚えていませんでした。『アムリタ』を読んで、「よしもとばなな面白いかも」と思って次に再読したのが『キッチン』。こんな話だったんだ。すっかり内容を忘れていました。私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う。という一文で始まる『キッチン』。...

私が中学生の時に吉本ばななの小説がブームになっていました。私自身は当時吉本ばななに、というより小説を読むということに対してあまり興味がなかったので、書店で吉本ばななの本を手に取ることはなく、もっぱらマンガに夢中でした。ところが、友人に薦められて牧瀬里穂主演の映画『つぐみ』を観たのがきっかけで、原作『TUGUMI』の単行本を買って読んでみたら、これが面白くてすいすい読める。2つ上の姉の部屋に『キッチン』や...

よしもとばななって、私には合わないなぁって中学生の時に初めて読んだ時からなんとなく思ってました。でも、ある時ふと思いたって『アムリタ』を読んだらこれがピーンときて、もしかして今ならと思って以前(と言っても中学生の時だからかなーり前)に読んだ『キッチン』、『哀しい予感』、『うたかた/サンクチュアリ』などを改めて読み直したらこれがピ、ピーンときちゃいました。大人になると味覚が変わって嫌いだった食べ物を...