一番楽しみにしていた4月発売の新刊文庫、長嶋有の『夕子ちゃんの近道』。読書の喜びを感じさせてくれる小説でした。ここ最近に読んだ本の中ではダントツで大好きです!今までの私の長嶋有作品No.1は『ジャージの二人』でしたが、『夕子ちゃんの近道』がNo.1になりました。フラココ屋という西洋アンティーク専門店のアルバイトに雇われた主人公の僕。僕は倉庫代わりに使われているフラココ屋の二階に住んでいる。箪笥や鏡台、絵画...

長嶋有の小説では『ジャージの二人』が1番好きなのですが、恋愛をテーマにしたものの中ではこの『泣かない女はいない』が断然好きです。表題作『泣かない女はいない』と『センスなし』の2作品が収録されています。特に『泣かない女はいない』がいいんです。埼玉県の郊外にある小さな会社の事務として働く睦美。睦美には一緒に暮らす恋人がいるのだが最近は何だかだらだらした関係になってしまっていた。そんな中、睦美は同じ会社で...

表題作『タンノイのエジンバラ』の他、『夜のあぐら』、『バルセロナの印象』、『三十歳』を収録した作品集。長嶋有の小説は私にとってはどれもこれもハズレがなく、全部アタリと言ってもいいくらい好きな作品ばかり。1番は以前書いた通り『ジャージの二人』なのですが、その他の作品もかなり気に入っています。どの作品もガツン☆という即効性はないけど後からじわじわ~っと効いてくる、そんな感じなんです。表題作『タンノイの...

これも大好きな長嶋有の小説『パラレル』。同じように主人公が妻に浮気をされてしまう『ジャージの二人』と雰囲気は全然違っていて、ちょっとリアリティーがあって重苦しいところもあるんですが、でも好きなんです。特に印象に残ったのは風邪をひいた元妻を訪ねた主人公が帰る時「見送りはいいから」と言ったにもかかわらず妻が螺旋階段の手すりから主人公を見送っていたシーン。「いいから、寝ろってば」怒った声になる。急いで駆...

まず最初に一言。「何この表紙!?」私の手元にある文庫と違うんですけど。映画化されたのは知っていましたが、いつの間に表紙まで・・・。映画化とかドラマ化されるとすぐに本の表紙を変えちゃうのってどうなんでしょうね。さて、『ジャージの二人』ですがこれは私の長嶋有ナンバー1作品です。主人公「僕」の妻に対するイジイジした態度とかは、読んでいて思わずキーッて思ったりしますけど、でもそれも許せちゃうくらい面白かったで...

今年に入って初めて長嶋有の小説を読みました。読んだのは『猛スピードで母は』。本好きな人には思い当たる所があるんじゃないかなと思うのですが、私の場合、本の帯とかに「芥川賞受賞作」ってバーン!と書いてあると、逆に「だからって読まないよっ」などと変に手に取るのを避けてしまったりするんです。『猛スピードで母は』の場合、それだけじゃなくてタイトルも文庫の表紙もピンとくるところがなかったというのもあります。ジ...