ローレンス・ブロックのマット・スカダーシリーズ5作目となる『八百万の死にざま』。シリーズの1作目と2作目は読んだのですが、3、4作目は飛ばして『八百万の死にざま』を読みました。この『八百万の死にざま』はマット・スカダーシリーズの最高傑作だという評判だったので、早く読みたかったのです。ところが、いざ読み始めてみると思いのほか作品に入り込めず、一気に読むというより毎日ちょっとずつ読み進めていくという感じで、...

ローレンス・ブロックのマット・スカダーシリーズ第二弾『冬を怖れた女』。第一弾の『過去からの弔鐘』の感想(コチラ)で、渋いスカダーと、作品に漂う暗さが好きだと書きましたが、この『冬を怖れた女』では、そのスカダーの渋さが薄れて、甘くなっちゃってます。ある女性に一目惚れしてしまうんです。しかも、都合よく相手もスカダーに会った瞬間に惹かれているという状況。悪くはないのですが、もうちょっとクールなスカダーで...

ロス・マクドナルドの名前を知ったのは、村上春樹の『象工場のハッピーエンド』の中でだったと思います。ちょうど私が村上春樹にどっぷりハマっていた時で、村上春樹が好きだというロス・マクドナルドのリュウ・アーチャーものを是非読んでみたいと思って、あれこれ調べたところ、様々なミステリーガイドブックなどでも紹介されていた『さむけ』が一番面白そうだったので、早速読んでみることに。普段はシリーズものだと、まずは第...

江國香織の『泣く大人』に収録されている『くつろぎの時間』というエッセイに以下のようなくだりがありました。お風呂の中で読み耽る推理小説。実際、これ以上の幸福はない。フレデリック・ブラウン、クレイグ・ライス、T・J・マグレガー、フェイ・ケラーマン。みんな、お風呂で読んだ。ジョイ・フィールディングも、パトリシア・コーンウェルも。私は、これを読んでクレイグ・ライスという作家がいるということを知ったのです。さ...

私は、国内作家の小説を読む割合の方が多いのですが、たまに無性に海外ミステリーを読みたくなる時があります。一番好きなのは、ディック・フランシスの競馬シリーズ。最近読み始めたのはタイトルにA、B、C・・・とアルファベットがつくスー・グラフトンのキンジー・ミルホーン・シリーズ。まだ『死体のC』までしか読んでいません。キンジー・ミルホーン・シリーズもなかなか面白いのですが、もうちょっとハードボイルドな感じのシリ...

ようやくサン=テグジュペリの『人間の土地』を読み終えました。先日再読した私の好きな作品、伊坂幸太郎の『砂漠』の中の西嶋という登場人物が、この『人間の土地』の中の文章をいくつか引用しているので、機会があったら是非読んでみたいと思っていたのです。最初に『砂漠』を読んだ時にもそう思っていたのに、読まずじまいで、結局、『砂漠』を再読した事で今度こそ!と思った訳なのです。そんなに分厚い本ではないのに、読み終...

私が日頃好んで読むのは、ほとんど国内小説で、海外小説はそんなに読みません。でも、ふと海外の、しかもミステリー小説が読みたくなる時があります。どうも、私には年に何度かそういう時期があるみたいで、そういう時は、何冊か続けて海外小説を読んだりします。この『幻の女』は、よくミステリー小説のガイドブックなどに、「古典的名作」などと紹介されていて、以前から気になっていた小説でした。主人公のヘンダースンが外出先...