中井英夫の『虚無への供物』を久しぶりに再読。 最初に『虚無への供物』を読んでみたいと思ったのは、青木るえかのエッセイに『虚無への供物』のことが書いてあったのを読んで面白そうだと思ったから。その後もWEB本の雑誌の「作家の読書道」というコーナーで恩田陸さんが「中井英夫さんの『虚無への供物』は小学6年生で読んだのですが、今でも年1回は読みたくなりますね。」とおっしゃっていたり、同じく「作家の読書道」で三浦...

野田知佑の本を読むようになったきっかけは、その名前を椎名誠のエッセイでたびたび目にしていたから。それに動物好きの私としてはカヌー犬として知られる野田さんの相棒ガクの存在も気になっていました。野田さんの著書はいろいろ読みましたが、私が一番好きなのは『ユーコン漂流』です。この『ユーコン漂流』は文字通りカナダとアラスカを流れるユーコン川をカヌーで下る旅についてのエッセイで、野田さん自身がこの旅を心から楽...

私が初めて読んだ西澤保彦の小説『七回死んだ男』。今回久しぶりに読み返して、やはり面白かった!主人公の大庭久太郎は現在十六歳の高校一年生。実は彼はある変わった“体質”の持ち主だった。それは、同じ一日を9回繰り返すという“反復落とし穴”という現象。この現象を認識しているのは久太郎だけなので、久太郎が何かアクションを起こさない限り周囲の人間は同じ会話、同じ行動を繰り返すだけ。ただ、この“反復落とし穴”がいつ起...

初めて読んだ新田次郎の小説『孤高の人』で私はすっかり新田次郎が描く世界に引き込まれてしまいました。『八甲田山死の彷徨』もやはり夢中になって読みました。新田次郎の小説の多くがそうであるように、この『八甲田山死の彷徨』も実話を基にした小説です。しかし、あくまでも小説でありノンフィクションではありません。日露戦争の開戦がいよいよ現実味を帯びてきた明治35年、日本陸軍は日露戦争開戦に備え、万一鉄路及び道路が...

梨木香歩の小説で好きなのはと言ったら、私は『西の魔女が死んだ』と『家守綺譚』。『西の魔女が死んだ』は映画化されましたね。何だか最近小説の感想を書く度に映画化の事を書いているような・・・。それくらい小説の映画化が頻繁なんですよね。私は『西の魔女が死んだ』の映画は観ていないのですが、パパ役が大森南朋だと知ったらちょっと観てみたくなりました。すぐに読み終えてしまえるくらい短い小説なので、久しぶりに『西の魔...