何だか村上春樹の小説が読みたい気分だったので、久しぶりに『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読みました。この小説を読むのはこれで3回目。 ものすごく不思議なんだけど一応リアルな世界だと思われる“ハードボイルド・ワンダーランド”と高い壁に囲まれた不思議な街“世界の終り”、この一見無関係に思われる2つの世界のストーリーが交互に展開されていきます。“ハードボイルド・ワンダーランド”の主人公“私”は計算...

週末に夫と温泉旅館に一泊してのんびりしてきました。主婦にとって何より嬉しい上げ膳据え膳。もちろんお料理も美味しくて大満足でした♪私はアルコールが全くダメなので食事の時にお酒は飲まないのですが、夫はビールを飲んでいました。でも、実は夫もそんなにお酒が強い方ではないので、食事の後はすぐに寝てしまいました。まだ夜の8時過ぎだったと思うのですが・・・。いつものパターンなので、私は持ってきた文庫を読みました。...

私がジャズに興味を持つようになったのは80%が村上春樹の作品の影響。あとの20%は金城一紀と伊坂幸太郎。とにかく村上春樹の作品には、ジャズの曲やミュージシャンの名前がやたらと登場してくるので、ジャズになどまるで興味のなかった私も、知らないうちに影響を受け、いつの間にか一枚、また一枚とジャズのCDを買っては聴くようになりました。村上春樹がまるごと一冊ジャズミュージシャンについて書いたのが、『ポートレイト・イ...

佐藤正午の『Y』が届いてから、中断していた村上春樹の『ノルウェイの森』の再読。世間は『1Q84』ブームの中、数年ぶりに『ノルウェイの森』を読み返してビックリ。それは、私の記憶の中にある『ノルウェイの森』とは随分違う印象を受けたからです。 これほどまでに性的な描写が多かったかな?確かこの本を初めて読んだのは大学生の時で、その後も少なくとも一度は再読したはずなのですが、細かい内容はすっかり忘れてしまっていて...

村上春樹の短編集『レキシントンの幽霊』。久しぶりに再読。それで思い出したように、この短編集結構好きだなーなんて思ったりしました。この短編集には表題作『レキシントンの幽霊』の他、『緑色の獣』、『沈黙』、『氷男』、『トニー滝谷』、『七番目の男』、『めくらやなぎと、眠る女』の七つの短篇が収録されています。収録されている短篇のどれも好きです。あ、でも『緑色の獣』はちょっと苦手かも。ちなみに『緑色の獣』は、...

村上春樹は長篇も好きだけど、短篇も好き。この『パン屋再襲撃』は初期の短篇集。表題作『パン屋再襲撃』をはじめ、『象の消滅』、『ファミリー・アフェア』、『双子と沈んだ大陸』、『ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界』、『ねじまき鳥と火曜日の女たち』の全六篇を収録。私が好きなのは、表題作『パン屋再襲撃』。僕と妻は六時に軽い夕食をとり、九時半に眠りについ...

まず『辺境・近境』というタイトル、そしてノモンハン戦争の跡地にうち捨てられた戦車の上でポーズを決めている文庫のカバー写真から何やら御堅い旅行記かと身構えそうになりますが、読んでみたらそうでもなく、『無人島・からす島の秘密』や『讃岐・超ディープうどん紀行』などはまるで椎名誠のエッセイのようなお気楽さが漂っています。日本に留まらず、イースト・ハンプトン、メキシコ、ノモンハン、アメリカ大陸横断など、世界...

村上春樹の初の短篇集『中国行きのスロウ・ボート』には表題作『中国行きのスロウ・ボート』をはじめ『貧乏な叔母さんの話』、『ニューヨーク炭鉱の悲劇』、『カンガルー通信』、『午後の最後の芝生』、『土の中の彼女の小さな犬』、『シドニーのグリーン・ストリート』の全7篇が収録されています。どの短篇もどこか不思議で、輪郭がハッキリとしない、いかにも村上春樹の初期の作品っぽい雰囲気。たとえば『貧乏な叔母さんの話』...

村上春樹の『神の子どもたちはみな踊る』は、『新潮』の連載『地震のあとで』の5作品(『UFOが釧路に降りる』、『アイロンのある風景』、『神の子どもたちはみな踊る』、『タイランド』、『かえるくん、東京を救う』)に書き下ろし作品『蜂蜜パイ』を加えた6つの作品を収録した短篇集です。どの作品にも1995年1月に起きた阪神大震災の影がちらついています。と言っても、そこには絶望など暗い闇が広がっているのではなく、ほとんど...

『ノルウェイの森』の次に読んだ村上春樹の作品は、多分この『カンガルー日和』だったと思います。初めて『カンガルー日和』を読んだ時は、正直言って面白くないと思ってしまいました。『カンガルー日和』には、一編10ページ前後の短いショートストーリーが18編収録されています。そのほとんどが、不思議なストーリーで、一作品がとても短いだけに不思議なままに終わってしまいます。村上春樹独特の世界に慣れていれば、「村上春樹...