まず『辺境・近境』というタイトル、そしてノモンハン戦争の跡地にうち捨てられた戦車の上でポーズを決めている文庫のカバー写真から何やら御堅い旅行記かと身構えそうになりますが、読んでみたらそうでもなく、『無人島・からす島の秘密』や『讃岐・超ディープうどん紀行』などはまるで椎名誠のエッセイのようなお気楽さが漂っています。日本に留まらず、イースト・ハンプトン、メキシコ、ノモンハン、アメリカ大陸横断など、世界...

私が初めて村上春樹の小説を読んだのは大学生になってからの事。記念すべき最初の村上作品は『ノルウェイの森』でした。ベストセラーと騒がれてから随分経ち、文庫になっていましたが確か本屋にズラーッと平積みになっていたように思います。それから色んな村上作品を読みました。小説もエッセイも。村上朝日堂シリーズのように面白おかしいエッセイも好きですが、この『遠い太鼓』のような旅行記も好きです。今回お盆休みの帰省の...